Groove (スジミゾ)の特長
1㍉単位でサイズ指定が可能なベースにさまざまなオプションを組み合わせ、あなただけのプレートがデザインできるユーナムプレートのオーダーメイド鉄板。今回は削り系オプションの「Groove(スジミゾ)」をご紹介します。
目次
Groove(スジミゾ)とは
Groove(スジミゾ) は、ユーナムプレートのオーダーメイド鉄板の切削系オプションです。
Groove=「溝」を意味し、その名の通り鉄板にスジ状の溝が掘られた形状となります。
量産系の鋳物の鉄板によくみられますが、オーダーメイド鉄板は1枚1枚サイズが異なるため、ベースプレートを削って加工し製作します。
オプションGroove(スジミゾ)のメリット、デメリットは以下の通りです。
Grooveのメリット
1. 熱源を汚さず綺麗な焼き目がつけられる
焼肉屋の鉄板にはよくスジ状に長穴があいています。これでお肉を焼くと美味しそうな焼き目がつきますよね?
しかしこのような鉄板を焚火台やバーナーなどで使用すると、お気に入りのギアが油でベタベタに…
お肉に美味しそうな焼き目をつけたい、でもギアを油で汚したくない!
そんな欲張りなユーザーの要求に応えるのがこのGroove(スジミゾ)です。
お肉の焼き目は、高温に熱された鉄板と食材に接する面、しない面がスジ状に並ぶことで発生します。
Groove(スジミゾ)は、エンドミルという刃物を使い、機械によって削り出して加工します。
このスジはSlit(スリット)のように貫通はしていないため、お肉から出る油がミゾ内に留まるのです。
2. 熱をしっかり蓄える
お肉を美味しく焼けるかどうかは、鉄板の蓄熱性(=熱容量)で決まります。
しっかり熱を蓄えた鉄板は、お肉を置いても温度が下がらないため、表面をしっかり焼き締め肉の旨みを閉じ込めてくれます。
熱容量は物質の質量に比例するため、同じ面積の鉄板の場合、当然厚みのある鉄板の方が熱容量が大きく、しっかり熱を蓄えてくれます。
極厚鉄板が人気があるのも、理由があるのですね。
お肉に綺麗な焼き目をつけたい場合、先述の通りGroove(スジミゾ)かSlit(スリット)をお勧めしますが、同じ焼面積の場合、熱容量は質量に比例するため、必然的にGroove(スジミゾ)鉄板の方が重量が重たくなります。
また、Slit(スリット)鉄板は熱する際に熱源から発せられた熱の一部がスリットを抜けていってしいます。
一方Groove(スジミゾ)は熱源の熱をしっかり受け止めるため、加熱効率もSlit(スリット)に比べ高いです。
以上の理由により、Groove(スジミゾ)鉄板は①蓄熱製②加熱効率のどちらもSlit(スリット)鉄板より高いため、特に熱源の火力が弱い場合はお勧めです。
Grooveのデメリット
1. 食材に炭や薪の香りがつかない
焼き目の入ったお肉は食欲をそそります。
Slit加工の鉄板は長穴が抜いてあるため、
焼き目がつくと同時に熱源の炭や薪の香りがお肉に移ります。
一方、Groove加工の溝は貫通していないため、
2. 加工費が高い
先述のとおり、Groove加工は鉄板を削り出す単品の機械加工となります。
そのため、鋳物の量産品と比べ同じ形状にするための加工コストが高くなります。
3. 切削痕が目立つ
オーダーメイド鉄板の表面処理は、標準は黒皮のままです。
そこへ切削加工を施すと、加工部分が鉄の地金が剥き出しとなり、切削痕とともに金属光沢が見られます。
使用を重ねると酸化皮膜が形成され金属光沢はなくなりますが、切削痕は残ってしまいます。
気になる方は、表面処理に「Shot Blast」か「Black Oxide Coating」をお勧めします。
詳しくは表面処理へ。
Grooveの仕上がり、加工範囲
ユーナムプレートのイージーオーダー鉄板は、気軽に、安価にオーダーいただけるよう、各種オプションの詳細はご指定いただけません。
イージーオーダーにおけるGroove加工の詳細は以下の通りです。
ミゾ幅 …10ミリ
ミゾピッチ …20ミリ
加工範囲 …ベースの内側20ミリ
スリット幅やピッチ、加工範囲など詳細に指定したい方はフルオーダー鉄板をご用命ください。
フルオーダーの製作事例はこちら。
まとめ
いかがでしたか。
ユーナムプレートの加工オプションGroove(スジミゾ)は熱源を汚したくないがお肉には綺麗な焼き目をつけたい、そんなユーザーに好まれるようです。
調理はお肉メインで、シングルバーナーやアルコールストーブのような熱源にはぴったりかも?
削り加工はあまり目にしないオプションなので、他の方と差をつけたい方、ぜひお試しください。